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Mariya Suzuki 未来の都市を描いて…

Mariya Suzuki: 未来の都市を描いて…

DESIGNART 2020の一環で、VanMoofは日本人イラストレーターMariya Suzukiを東京のブランドストアに招待し、作品展示も行いました。彼女の巨大な壁画は、彼女が体験し感じた東京の街を見せます。Mariyaが、彼女の生活、創作方法、風景の選択、理想的な都市について語ります。

あなたについて教えてください。
私の出身は奈良県ですが、カリフォルニアのロングビーチの大学に通ってイラストを勉強しました。東京には2014年に戻り、ずっと目黒区に住んでいます。目黒がとても好きで、引っ越せません。

芸術家になることは、わかっていました。子どもの頃、他の選択肢がないように思っていました。自分を表現する機会があれば、いつも絵を描いていました。思い出せる限り、絵を描くことは完全に「自然」なことでした。そして描くのはいつも線画でした。そのスタイルがいちばん落ち着いたんです。

仕事はどういう流れで行いますか?どこから手をつけるのですか?
大学に通っていた時に、人物画の先生にスケッチブックをどこに行く時も持ち歩くように言われました。それがお決まりの日課になったのです。どこで描こうと、何を目にしていようと。人物描写の授業だったので、人間から始まりました。そしてそれから、興味が空間や風景の中にいる人に広がりました。スケッチがいちばん楽しかったのですが、最後の学期だったと思いますが、「どうして自分のスケッチはスケッチに留まらないのだろうか?」という気持ちを抱きました。みんなスケッチは最終完成品でないと思っていますが、描き進めるのを止めてみたんです。以前は、もっと複雑で、現実的なものでしたが、それ以来意図的に緩くしています。

アメリカにいた時に、Trey Bryanというアメリカ人アーティストと出会ったのですが、彼もスケッチブックを持ち歩き、いつも絵を描いている人でした。彼は、動いているものや人を描写したいと言っていました。そのためには、本当に高速で描かなくてはなりません。高速で描いていると、細かいことにかまっていられません。そして、細部にとらわれる習慣が壊れます。でも、良く見えるものは見つけたいし、それは止まらないと思うんです。良いと思うものは常に変化を続けて、あなたの技術も常に変化し続けます。

インスピレーションは通常どこから来ますか?
通常、日常生活からです。見ているものを描くことで、瞬間を切り抜いているように思います。それは景色、街の姿、コーヒー、人々のこともあります。時々私の絵にノスタルジーを感じると言われるのですが、そう言われるのは本当に好きです。人が私の作品を記憶や見慣れたものにつなげる心が好きです。私は、常に目にしたものを描いてきました。想像で描くことは滅多になくて、本当にできないのです。子どもの頃に描いた絵を見直しても、猫だったり姉妹だったり、必ずリアルなものなんです。

今、とても多くの街の景色を描かれていますが、特にこの題材になった理由はどんなことですか?
ビルや家に興味を持っているのは、誰かがそこに住んでいたり、住んでいたからです。その場所が持つ物語はたくさんあります。取り壊されたり、破壊されるビルを見るのも好きです。それ自体も面白いのですが、誰かの生活を見ているようにも思うんです。物語が終わって、次の物語が始まるような。それは、東京にとって、とても象徴的で、なぜなら常に起こっているからです。街は常に変化を続けています。速すぎて、全てに追いつけないと思うこともあります。

東京のどこがいちばん好きですか?
東京には色々な顔があって好きです。大都市で、大量の人がいて、大きなビルがあって、新しいショッピングモールがあって、地下鉄網が発達していて。忙しいけど、2駅離れるだけで、「ここまだ東京?」と思うほどで。大都市でありながらも、小さな町のようでもあって、道から歴史が滲み出てることも感じられます。

家々の奥のこういう裏路地も本当に好きです。見つけたら歩きたくなります。家の裏側なので、声も聞こえて、そこにいてはダメな気にもなります。だから、静かに佇んでいなくてはだめなんですけど。

展示会の準備中に、VanMoofに乗りましたね?どうでしたか?
本当に歩くのが好きなのですが、自転車は確実に速いから、広範囲を探検できます。街の様子を高速でヒューヒュー飛ばして見て楽しめます。言葉にするのは難しいですが、本当にその感覚が好きで、これは歩くだけでは味わえないものです。また同時に、もっと集中することができます。周囲をもっと気にする必要が出ます。

自転車によって、都市を見たり感じたりする方法が変わりましたか?
はい。速いから、もっと遠くまで行けます。行ける距離に目的があったり、気になるものがあると、ただひたすら進めばいいんです。行き過ぎても、戻ってくればよい。自分の足ではそうはいかず、時間もとてもかかります。自転車によって、ずっと多くの自由が得られます。

自転車にどこがいちばん好きでしたか?
友達に言われたのですが、「何その自転車?」って。どう言うのが適切かわからないですけど、とても気分が良かったです。いろんな意味がそこにはありました。安定しているところも好きです。タイヤが太くてとても乗りやすいです。派手な機能ではないでしょうが、バスケットもお気にいりです。いつも荷物があるので、とても助かります。

会期中展示している作品について教えていただけますか?
スケッチブックと絵画の道具はどこでも持ち歩いています。何かに遭遇したり、興味をひく何かを見たら、取り出して、目の前のものを描き出します。私のスケッチブックの一枚一枚が、生活の瞬間をランダムに集めています。東京の道を大小探索して、街の作品をスタジオに持ち帰って、大きなキャンバスに集合さえるのです。まるで記憶の街を再訪して、記憶に迷子になりながら、コラージュを作るのです。

VanMoofでは、次の10億台の自転車で、未来の都市を再構築しようとしています。未来の都市を描くように言われたら、どんなものになりそうですか?
難しい質問ですが、VanMoofのビジョンとそんなに変わらないように思います。クセのないビルはあまり興味がないですが、東京にはそういったコピペしたようなビルがたくさんあります。私の描く街にはそういうのは一つもありません。全てのビルが、作る段階からみんなの注目を浴びて、みんなに愛されているといいですね。すごく個性的であったり、新鮮なデザインである必要は全くなくて、そこに住む人たちが、もっとビルを気にしていてほしい。誰もが、好きなれる家に住み、ビルがそうやって作られたら、都市はもっと楽しいでしょう。そして、誰からも愛されると思います。

Mariyaの作品はこちらから また、VanMoof Tokyo ブランドストア では、彼女の新しい壁画を生でご覧いただけます。

David Robert